更新日 2022-6-28
見た目がかっこいいPC、重量が軽いPC、画面が大きいPC、国産メーカー製のPCなど選定基準は人それぞれあると思います。
選び方としてはそれで問題ないのですが、ある程度の基準を満たしたスペック(性能)でなければ痛い目を見る可能性があります。
というわけで、このページでは面倒くさいことは抜きにしてパソコン初心者、もしくはそれに準ずる知識量の方が絶対に失敗したくないという場合を想定し、おさえるべきポイントだけに絞って解説します。
ステップ1では最重要となる絶対に確認しておきたい4つのスペックを、ステップ2では一応目を通しておきたい気になるオプションを早見表としてリストアップしたほか、詳細についても解説しています。
ステップ1では最重要となる絶対に確認しておきたい4つのスペックを、ステップ2では一応目を通しておきたい気になるオプションを早見表としてリストアップしたほか、詳細についても解説しています。
もし家電量販店やネットなどで目星のついているパソコンがあればスペックを以下の推奨環境と比較してみてください。
よくわからなければ店員さんにこの推奨環境の条件を満たしてますかと聞いてみると良いでしょう。
何度でも言いますが、めんどくさがり屋さんでも推奨スペックだけでも絶対確認しましょうね。
ここだけ見て!絶対に確認したい4つのスペック【確認必須】
パソコン選びにおいてスペック決めは最も重要となるポイントです。
このステップではパソコンを構成するパーツでも真っ先に決めておきたい4つの項目について解説します。
早見表と詳細に分けましたが、詳細は補足程度の内容になっていますので、頭がこんがらがっちゃう方は無理に読まなくてもOKです。
推奨スペック早見表【ライトユーザー向け】
PCが遅くて困るとか、〇〇が動作しないといった状況を少なくするため、以下の4項目だけは絶対に確認してください。
あとはオプションとして次項のステップ2をなんとなく眺めてもらえばもうそれでOKです。
項番 | 確認事項 | 推奨スペック |
---|---|---|
① | CPU | Intel 第11~12世代 Core i5以上 ※Intel 第12世代はCore i3でも可 |
② | メモリ | 8GB以上 |
③ | 内蔵ストレージ | SSD 256GB以上 ※可能であればPCIE(NVMe)推奨 |
④ | OS | Windows 11 |
なお、OSはWindows前提かつ、インターネット・メール・資料作成・動画視聴といったライトな使い方を想定しています。
大抵のことはできると思いますが、画像処理・音楽制作・動画制作をはじめとする高負荷の作業にはあまり向いていません。
ちなみにゲーミングPCもこれら高負荷なPCに分類されるといえます。(プレイするゲームの内容にもよります)
推奨スペックの詳細について
CPU
・Intel 第12世代 Core i3以上
・Intel 第11世代 Core i5以上
※世代の見分け方
基本的にCPUのモデルは以下のように表記されていて、先頭の数字から世代を割り出すことができます。
Intel(R) Core i5 11400 → 11世代
解説・補足
【しーぴーゆー】セントラルプロセッシングユニット。パソコンの頭脳的な役割を担う装置です。
CPUの性能は〇.〇GHzと表記され、数値が高いほどPCが高性能だと思ってOKですが、その他にもコア数やスレッド数という要素が大事だったりします。
基本的にIntel製CPUの最新モデルを推奨。最新でなくても、現行の1~2世代ぐらい前なら問題ありません。(Core i3 or Core i5以上推奨)
AMD製の場合は以下Microsoft公式発表の通りWindows11の対応状況に注意
https://docs.microsoft.com/ja-jp/windows-hardware/design/minimum/supported/windows-11-supported-amd-processors
・CPUでCeleronってどうなの?
「とりあえず使えればいいよ」「長く使いたい」とか、「仕事でメールを送受信したり、WordやExcelを使用するだけ」っていう人は、上述のスペックを満たす現行の最新機種を選べばまず問題ありません。
この場合、CPUはCeleronでも別に良いのでは?と思わなくもありませんが、性能がどうしても低くなってしまうため私ならまずCeleronを選ぶことはありませんし、オススメもしません。
メモリ
・8GB以上
解説・補足
【めもり】メインメモリ、主記憶装置とも呼び、数値が高いほど一度にたくさんの作業ができます。
インターネット・メール・資料作成などのライトな使い方がメインなら8GBで問題ありません。
綺麗な3Dグラフィックのゲームや画像処理など高負荷の作業を行うつもりなら16GB以上を推奨します。
内蔵ストレージ(記憶装置)
・SSD 256GB以上
解説・補足
SSDが必須です。
128GBだと空き容量が心もとないので256GB以上が無難といえます。
また、接続方式にSATAとNVMeという違いがあります。NVMeの方がより高速にデータの読み書きができるため、こちらを選択した場合パソコンの高速化につながります。しかしSATAでも十分早いのでヘビーユーザーでない限りどちらでもかまいません。
安いからといってHDDやハイブリッドHDDを選択するのはNGです。
OS
・Windows 11 or Windows 10
解説・補足
【おーえす】オペレーティングシステムといい、いわゆるWindowsやMacintosh等のことです。
エディション(HomeかPro)は特別な理由がない限りHomeでOKです。
PCを選ぶ上で失敗しないためには
上述の確認項目をキッチリ守れば大きく道を踏み外すことはないと思います。
しかし、高画質でゲームがしたいとか、マルチメディア系(画像処理や音楽制作等)のソフトウェアを使いたいとなると、PCの性能によってはまともに動いてくれないことがあります。
その場合、ソフトウェアには大抵PCの推奨環境が明示されているので、それと同等以上の性能のPCを買えば問題ないとされます。
明確にやりたいことが決まっているのであれば、予め使うと思われるソフトウェア達をGoogle等で探して調べてみましょう!
使いたいソフトウェアに書いてあるパソコンのスペック表を参考に、基準を満たしたパソコンを買えばよいということになります。
【補足】メーカー・機種の選び方
パソコンは高価なお買い物。国産メーカーは割高になりがちで、予算だってちゃんと考えなくてはなりません。
富士通、NEC、SONY... PCメーカーは多数存在するわけで、どのメーカーが一番いいかは一概には何とも言えません。
もしメーカーで悩んでいる場合、一応以下を補足します。
・値段を気にしないなら好きなメーカーの最新モデル
お金に糸目をつけないというのであれば国産メーカーだろうが海外メーカーだろうがよりどりみどり!
基本的には電器屋さんの店頭に並んでる最新モデルだったら何を選んでも平気。ある程度のことは大体できる。
とはいえ同じモデルの中にもいくつか種類があって、それぞれ標準装備内容や性能が違うこともあるので注意。
・安く買いたいなら海外メーカーのちょっと型落ちした1~3シーズンぐらい前までのモデル
有名どころの海外メーカーだと DELL, ASUS, acer, Lenovo 等が挙げられる。割と安い。
1年ぐらい前までのモデルなら、現行モデルと性能が極端に変わることはほとんどないのでオススメ。
もちろん国産メーカーでも型落ちしたものは安売りしていることが多いので、こちらもチェックしておくと良い。
ステップ1のまとめ・結論
・良さそうなPCを見つけたらスペックだけは絶対に確認しよう
・各メーカーの最新モデルなら基本的にまず失敗はないよ
その他の気になるスペックやオプションを確認しよう
ステップ1ではパソコンのスペックにおいて必須の確認事項について解説しました。
正直それだけ満たしていればあとは個人の好みとなるので、好きに選んでもらっても構いません。
ですが、いざ購入して使ってみるとここがこうだったら良かったのにな~といったことはよくあります。
後々そういった悩みを抱えるであろう一覧を作成してみましたので、参考にしてみてください。
スペック・オプション確認早見表
私がパソコンを購入する際、以下の項目すべてを確認します。赤項目は割と重要な項目となります。
確認項目 | 重要度 | 解説・補足・確認点 |
---|---|---|
本体のサイズ | ◎ | ノートPCの場合A4、B4、B5型などのサイズがある 携帯性を気にするなら薄型や小さいものが人気 |
USB端子の種類と数 | ◎ | 何のUSB端子が標準で何個ついてるかぐらいは確認したい 昨今のノートPCはUSBメモリなどが挿せるUSB差込口(Type-A)がなくType-Cしかないことが多い この場合、Type-Aへの変換アダプタが必要となる ちなみにUSBハブという周辺機器を買えばUSB端子を増やすことができる |
有線LAN端子 | ◎ | インターネットをする際にPCにLANケーブルを挿したいかどうか USBの有線LANアダプタを用いるなら不要 |
無線LAN | ◎ | Wi-Fiが使用できるかどうか(有線LANだけあれば良いなら不要) Wi-Fi6(802.11ax)の高速通信が可能か否か(ぶっちゃけWi-Fi5(802.11ac)で十分) Bluetoothが動作するか |
本体のかっこよさ | △ | 見た目を気にする人は本体をかっこいいと思うかどうか |
重量 | ○ | 頻繁に持ち歩くならやはり軽いほうが可搬性に優れる 軽いといわれる目安は1kg前後 自宅でほぼ据え置きでの使用を想定していれば気にする必要はない |
モニタサイズ | ○ | モニタ(ディスプレイ)が大きければ当然見やすいし画面内に同時表示できるウィンドウ数も増える ノートPCの場合、本体のサイズとも直結してくる話ではある |
画面解像度 | ○ | フルHD(1920×1080)がスタンダード 4K(3840×2160)にしたいという希望があればきちんと確認したほうが良い |
バッテリー駆動時間 | ○ | 外出先での作業が多めなら気にしても良い しかし使っているうちバッテリーは劣化してしまうので過信は禁物 |
キーボード | ○ | キーボード配列、打鍵時の心地よさ、手の馴染み具合 |
マウス・タッチパッド | ○ | マウスの手の馴染み具合、タッチパッドのさわり心地 |
外部出力端子 | ○ | HDMI、DVI、VGAなど外部のモニタに繋ぐ予定があるならこの端子が必要 (プレゼンで会議室のプロジェクタに繋ぐといったシチュエーションなど) ちなみにUSB to HDMIなどの変換アダプタを買えばこの端子は別になくても良い |
外部記憶メディアスロット | △ | SDカードなどを標準でPCに挿せるようにしたければ必要 しかしUSBのカードリーダーを買えば大抵どうにかなるので不要といえば不要 |
Webカメラ | △ | 最近流行りのビデオ会議でビジネスにおいては必須気味 しかし外付けのWebカメラを買ってしまえば別にいらない |
保守サービス | ○ | 初期不良無償交換や○年間無料で修理といったサービスをつけたいかどうか |
Officeソフトの有無 | △ | Officeソフトがインストールされているかどうか(この場合Microsoft Officeを推奨) WordやExcelといったOfficeソフトを使わないというのであれば不要 あとからMicrosoft Officeをサブスクリプション契約して最新版を使うという選択肢もある |
セキュリティソフトの有無 | △ | いわゆるウイルス対策ソフトを一緒に買うかどうか 入れておきたいところではあるがWindowsは標準でMicrosoft Defenderが搭載されている 不安なら後から買ってインストールしても良い |
CD/DVD/Blu-rayドライブ | △ | CD/DVD/Blu-rayドライブを標準搭載したいかどうか 正直なところ必要になったら外付けの光学ドライブを買うで良い |
特に重要なポイントについて
本体のサイズ
・お好みのサイズでOK
解説・補足
当然ですが後から変更がきかないので注意。
ノートPCならA4、B4、B5程度のサイズが定番です。
サイズが大きければ画面サイズも大きくなるため見やすくなりますが、その分重くなってしまう傾向があります。
デスクトップPCであれば部屋に設置する場所だけ考慮すればよいでしょう。
USB端子の種類と数
・できればUSB3.0 or USB3.1のTYPE-Aが1つ以上
解説・補足
USB TYPE-Aとは、USBメモリなどを挿すことができる、よく見かけるUSB端子のことを言います。
ここ最近のノートPCは薄型モデルが主流となっており、USB TYPE-Cと呼ばれるUSB端子しか具備していないケースが見られます。
この場合USB TYPE-Aを直接パソコンに挿すことができないので、TYPE-CからTYPE-Aへの変換アダプタを用意する必要があるので注意です。
これを理解したうえでTYPE-Cのみのパソコンを購入する分には良いのですが、よくわからないというのであればTYPE-Aがついているパソコンを選んだほうが無難といえます。
有線LAN端子
・できればLAN端子はあった方が良い
解説・補足
インターネットの接続方法は有線方式と無線方式の2択となります。
有線接続の場合、LANケーブルと呼ばれるコードをパソコンに挿すことでインターネットが利用可能になります。
基本的に有線LAN端子がないパソコンはあまり見かけませんが、ガチ薄型PCは変換アダプタを通さないとLANケーブルが挿せない仕様になっていることがあります。
無線(Wi-Fi)でしか接続するつもりがないから有線のことなどどうでもいい!というのであれば気にしなくてもOKですが、何らかの形で有線LAN接続できた方が何かと良いです。
無線LAN(Wi-Fi接続)
・ノートならほぼ必須、デスクトップならお好み
解説・補足
え?Wi-Fiが使えないパソコンなんてあるの?と思われますが、地味にあったりします。
ノートPCであれば99%Wi-Fi接続できるモデルしか店頭に並んでいないと思うので気にする必要はほぼ皆無でしょう。(ノートでも極稀に使えない地雷があります)
デスクトップPCは最近ではWi-Fi対応しているものもありますが、いまだに無線接続できないモデルも多数あります。
この場合は有線LANによる接続となりますが、別売りの受信機を買うことでUSB接続でWi-Fi対応にさせることも可能です。
現行では有線LANに匹敵する速度での通信が可能なWi-Fi6(802.11ax)が実用化されている無線LANの最新の規格となりますが、これを使うためにはパソコン側がWi-Fi6に対応している必要があります。
といってもWi-Fi5(802.11ac)でも十分すぎるほどの速度ですし、そもそも大元のインターネット回線が光回線じゃないとほぼ恩恵を受けられないのでこの辺はあまり気にしなくてOKです。
このステップでのまとめ・結論
・本体サイズ、重量、USB端子の種類と数、LAN端子周りも意外と重要
・パソコン選びの基準にもなり得るので失敗したくなければ確認しよう
まとめ
いかがでしょうか?わからない単語がたくさん出てきて、正直なところ詳細に関しては読む気がなくなってしまいますよね。
初心者のうちはパソコン選びにおいて重要となるポイントなんてわかるはずもありませんから、今はそれで問題ありませんよ。
上記の早見表を見てもらえば大きく道を踏み外すことはありませんので、ぜひ参考にしてみてください!